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いざ、電話を掛けようとしたら伊武ってわかったら出ないんちゃう?と財前に言われてまさかの日吉が俺の代わりに電話を掛ける事になった。

そして日吉と名乗ってなまえさんいますか?と義務的に言って暫くすると日吉が携帯を返してきた。

どうやら、なまえが電話に出たらしい。なんか切原がガッツポーズしながら無駄に喜んでるけど…まぁ、いいや。



「"も、もしもし?なまえですけど"」

「いきなり、携帯の電源を切るとかなんなの?そんなに俺と電話するの嫌なの?」

「ちょ、伊武っ…!」
「うは、めっちゃ怒っとる」
「まぁ、伊武の気持ちもわかる」
「フシュ〜…」

「"し、深司!?え、あっ…なんで!?え、てか…日吉って人って美奈姉がっ…え!?"」

「…俺の質問無視しないでくれる?嫌なの?」



なんか切原が言い過ぎだろ!みたいな顔してるけど、無視しよ。ていうか、どう考えても勝手に電源切ったなまえが悪いし。

俺は、別に気にしなくていいって言ったのに…。それになまえの声に元気がなくて…やっぱり強がってたのがわかってなんか苛立った。



「"い、嫌じゃないよ!でも…深司には友達いるじゃん…仲良くしてる邪魔したくないもん"」

「だから…俺がいつ邪魔って言った?ていうか、邪魔とか思ってたら電話に出ないしメールも返さないから」

「"…っ、……で、でもっ!"」

「ハァ…ねぇ、本気で怒るよ」

「"す、既に怒ってるじゃん!"」

「…誰のせいで怒ってると思ってるの?こっちは、なまえが心配で言わなくていい事まで話すハメになるし」



チラリと今まで無駄にお節介を焼いてくれた4人を見れば、何故か無駄にいい笑顔でグッと親指を立ててなんか無性に腹が立った。

てか、海堂と日吉は恥ずかしいなら無理して切原と財前に合わせなくていいと思う。

そしてなまえがモゴモゴとなにかを言ってるんだけど…小さくてよく聞こえなくてなに?と言うと…急になまえが黙った。



「…なまえ?」

「"寂しいからって電話とかメールばっかりして…深司にウザがられるの嫌だったんだもんっ…!"」

「…ハァ、最初に寂しいなら連絡して来ていいって言ったの俺だけど」

「"…ウザくない?"」

「…その質問がウザいんだけど」

「"ひ、酷い!!"」

「…ハァ、俺…なまえからの連絡に今まで1度もウザいとか面倒とか思った事ないから。とりあえず、家電だと悪いから携帯の電源入れといてよ…」

「"ん、わかった…"」



とりあえず、長電話も出来ないからそれだけ言って電話を切ると4人がよかったな!と無駄に盛り上がっててちょっと鬱陶しかったけど…ありがととお礼は言っといた。





(…仲直り?出来てよかったな)
(…まぁ、うん)
(ちゅーか、ホンマに寂しがり屋なんやな)
(それ思った!伊武が盛ってるのかと思ってた!)
(でも普通に脈有りなんじゃないか?)
(さぁ?どうかな。アキラ大好きだし)
(出たよ、従兄弟神尾!)
(神尾ホンマ爆ぜろ)
(あ、全国大会になまえ呼べよ!)
(それええな。そん時は紹介してや)
(え、嫌なんだけど…)

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