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…本当に可愛くない。
それにガサツだし、うるさいし、女とは思えない。
「あ、深司!なまえの様子どうだった?」
「別に相変わらず騒がしかったけど」
「さっきの叫び声やっぱりみょうじだったのか。早退したのに、元気だなー」
「また喧嘩したのか?」
「…ん、なまえが勝手に騒いでただけ。それでもう寝るって」
「マジか。なら静かにしねぇとな」
そう言いながらゲームを再開するアキラは、本当になまえを心配してるのかも怪しい。まぁ、様子見に行くなら俺が行くって言った時になら頼むって言うくらいだし…それに従姉妹だからその程度なのかな。
アキラが言うには昔から重いらしくて、寝込むのはいつもの事らしいし。
…ハァ、ていうか…なんで俺がこんなになまえの事を考えなきゃならない訳。有り得ないんだけど…
そもそも、いくら席が隣だからって俺が保健室に連れて行く必要とかあった訳?でもあの状態のなまえは、まともに歩けなかっただろうし。
やっぱりアキラに頼むべきだったかな。
…でもそれはそれでなんか…嫌なんだけど。
「深司もゲームやるかー?」
「…ん、いい」
「あ、そういえば今日さ!杏ちゃんが3組の奴に告白されてたんだけど!」
「えっ…ハァ!?マジで?」
「神尾、安心しろ…ばっさりフラれてたから!」
「最近、杏ちゃんまた可愛くなったからなぁ。てか、神尾は早く告白しろよ!」
うん、それは俺も思う。
ていうか、見ててイライラするから早く付き合えばいいのに。杏ちゃんもなんでアキラみたいなヘタレが好きなのかよくわからないけど。
それに杏ちゃんからアキラの好みとか聞かれて毎回答えてる俺の身にもなってほしい。橘さんの妹だし、それなりに仲良いから無視は出来ないし。
まぁ、両想いなのを知ってる俺からしたら本当に2人共バカだよね。
「それとそれと!みょうじもなんだかんだで俺のクラスだと可愛いって言われてるんだぜ?」
「あぁ、俺のクラスでも笑うと可愛いなんて言われてんな」
「実際、話すと面白い奴だしな」
「なまえは、ダメ。あいつ、本当に警戒心とかないから…本気で心配」
「あ、そうなの?むしろ、ガード固そうじゃん」
「いや、ゆるっゆるだぜ?未だに寂しいから一緒に寝て〜とか言うくらいだし」
「なにそれ拷問かよ」
「ある意味ご褒美」
「従姉妹って怖いな」
「ホント神尾の事、大好きだな」
……ふーん。
杏ちゃんが好きとか言ってるワリに俺等になまえには手出すなよって遠回しに言ってるよね。
まぁ、別に関係ないけど。
(つーか、実際のところどうなんだよ?)
(なにが?)
(みょうじの事だよ!)
(実は、前から好きだったとか!)
(だから杏ちゃんに告白しねぇのか!)
(バ、バカかよ!別にそういうんじゃねぇし)
(ならみょうじに彼氏出来たら?)
(…すげぇ嫌だ)
(それみょうじが好きなんじゃね?)
(い、いや、妹みてぇな感じだって…!)
(えぇ、怪しい〜)
(伊武もなんか言ってやれよ!)
(…結局どっちが好きなの?)
(…だぁ!この話終わり!ゲームやるぞ!)
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