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あぁ…クソ、顔が熱い。

だが、みょうじが嬉しそうに笑ってくれるなら素直になるのも悪くない気がした。

そして部室に向かいなら、逆に俺のどこに好きになる要素があったのかを意地悪のつもりで聞いたら更に顔が熱くなるハメになった。

…お前もぶっちゃけ過ぎだろ。

そして部室で予備のジャージに着替えてテニスコートに向かった。もちろん、みょうじの手を引いて。



「あ、ぴよし戻って来たC〜!」

「日吉コノヤロー!って…えぇっ!?」

「…かわやんドンマイ」

「ふふ、赤也も残念だったね」

「…ぶふっ!ちょ、マジかよ!」

「ふふふ、日吉やるねー」



みょうじの手を引いてコートに戻ると相変わらず騒がしかった。というか、更にうるさくなったといった方が正しいな。

そしてゆっくりとお騒がせしましたと軽く頭を下げたら何故か向日さんに頭を叩かれた。

正直、川谷さんならまだわかるがなんで向日さんに…と思ったがそういえば向日さんがみょうじが好きだとか言っていた事を思い出した。



「ありがとうございます」

「はぁっ!?」

「いや、向日さんのお蔭で自分の気持ちに気付けたのでお礼を」

「…ホンマ、ええ性格しとるわ」

「みょうじー!大丈夫か?ぬわぁあぁ!?おまっ、目真っ赤じゃねぇか!!」

「え、あぁ…大丈夫ですよ。それよりあたしお腹空いてるんですけど食べていいですか?」

「うわぁ!?しかもよく見たらテニス部のジャージ着てんじゃん!おい、日吉コノヤロー!!」



向日さんに続いて川谷さんが騒ぎ出してゆっくりとそっちを向くとみょうじが恥ずかしそうに日吉くんが貸してくれたんですと軽く事情を説明していた。

というか、さっきから切原の視線がウザイ。いや、理由はわかりきってるから無視するに限るが。

ちなみにみょうじが何故俺のジャージを着てるかというと、みょうじが着ていたジャージよりもまだ俺が着ていたジャージの方が濡れていなかったから、まだこっちの方がマシだろと俺が着せた。

そして自分で着せといてアレだが、やめとけばよかったと後悔中だったりする。俺のジャージがぶかぶかな上に中は水着だけで…まぁ、つまり色々際どい感じになってる。



「さっきより際どいナリ」

「ぶかぶか萌え袖で中が水着とかエロいだろい」

「…なっ、仁王くんも丸井くんもなんて事を言ってるんですか!」

「別にええじゃろ〜目の保養じゃ」

「…さっきから真田が顔真っ赤にさせて鼻血出しそうなんだが大丈夫なのか?」

「む、むぅ…たまらん格好だな」

「うむ、問題ないだろう」

「問題しかない発言してんぞ」

「…あんまり見ないで下さい。目潰ししますよ」



と、まぁ…そのせいで立海の人達がみょうじを無駄に見てるので椅子に座ってるみょうじの膝にタオルを乗せてやった。

さすがにみょうじがそのつもりがなくても、こう好き勝手見られてるのは気分が良いものじゃないからな。

そしてみょうじに日吉くんは食べないの?と言われたので適当に料理を盛って隣に座るといつの間にか切原が逆隣を陣取っていたらしくギャーギャーと騒ぎ出した。



「なんで日吉が隣に座るんだよ!」

「理由を言っていいのか?」

「うぜぇ!ムカつく!言うな!」

「ははっ、仲良いんだね」



…いや、どう見ても仲が良い様には見えないだろう。でもまぁ、みょうじが楽しそうならいいか。

だが、切原は無駄にみょうじに馴れ馴れしいのをどうにかしろ。というか、なんでこいつはみょうじを普通に名前呼びしてるんだ。


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