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13*(3/4)


荷物の元に戻ると荷物番をしててくれたのか、いつものメンバーが駄弁りながら集まっていた。

そしてみょうじとの事を話すと、何故かニヤニヤと笑いながらも俺等が頼んどいてやるからと俺の背中を押した。

ま、まぁ…俺の親は、テニス部の連中を知っちょるし…問題はないんじゃが、なんか不安じゃ。特にブンちゃん辺りは、余計な事を言いそうナリ。

じゃが、みょうじを待たせちょるのは事実じゃき…みんなに礼を言って、親には友達から荷物を預かったら先に帰ってていいと連絡を入れといた。

そしてすぐにみょうじが待っている場所へと向かうと、家に連絡し終わったのか小さく座り込みボーッとしているみょうじが目に入った。



「すまん、待たせたナリ」

「えっ、あれ? 早いね? わたし全然待ってないよ?」

「まぁ、気にしなさんな。すぐ帰るか?」

「うん! じゃあ帰ろ!」

「なら、この荷物は俺が持つぜよ」

「わぁ、ありがとう!」



俺が思ってたより早く戻って来た事に少し驚いた様子のみょうじだったが、深く追求もせず嬉しそうに笑った。

そして大きい方のバックを俺が持つと、ゆっくりとみょうじが立ち上がった。他の荷物は、みょうじがリュックサックで背負っているのでない。流石にリュックサックも俺が持つからともいえんし、そもそもみょうじが断りそうじゃしな。

とりあえず、みょうじに合わせる様にゆっくりと歩き出したんじゃが…なんというか、やっぱりまだ緊張するぜよ。

じゃが、折角ゆっくりと話せる機会を無言で過ごすのは勿体無いと必死に話を振った。



「旅行は、楽しかったか?」

「うん! すっごい楽しかったよ! におーくんは?」

「そうじゃな、俺も楽しかったぜよ。色んなみょうじが見れたしのぅ」

「におーくんといっぱい遊んだもんね〜! 海も入ったし、花火もしたし!」

「じゃが、流石に昨日のはビックリしたがのぅ…」

「そ、それはわたしもだよ! すっごいびっくりした!!!」



話題の振り方が雑じゃ! と心の中で自分に突っ込みつつも、嬉しそうに話すみょうじにこちらも嬉しくなって来る。

じゃが、空気を読まない俺は何故か気恥ずかしい昨日の話題を出してしまうのであった。その瞬間、みょうじの声色があからさまに焦りと恥ずかしさを含み、やってしまったと思った。

いや、そんな焦らんでもいいんじゃがな…ただ、まだ恥ずかしいのは俺も同じじゃし。


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