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13*(2/4)


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学校に着くと親に迎えに来て貰う連中が多い様で、荷物を抱えながら学校で待っている人が多い。

そんな中、さっきまで寝ていたはずのみょうじが荷物を抱えながらばいばーいと手を振っており、思わず引き留める。

よく考えれば、みょうじん家は学校からそこまで遠くはない。それに、前にみょうじが具合が悪い時に誰も迎えに来れないと言っていたし、現にみょうじの祖父母と顔を合わせた時に車には乗っていないと言っていた。

そして引き留められた事に驚いたのか、不思議そうな顔をして俺を見上げるみょうじに荷物を貸すように言うと、更に不思議そうな顔をされた。



「ん? どうしたの、におーくん。わたしの荷物になんかあった?」

「歩いて帰るんか?」

「えっ、うん。におーくんは、わたしん家が遠くないの知ってるでしょ?」

「まぁ、遠くはないが近くもないじゃろ。あー…なんじゃ、少し待ってくれんか。荷物預けたら送ってくナリ」



正直、親の車にみょうじも乗せて家まで送った方が楽なんじゃが…流石にまだ親に会わせるのはキツい。そもそも、俺だってまだ付き合ってる事に慣れてないというか…照れ臭いのに、更に親に茶化されたりするんは嫌じゃ。

かといって、みょうじを1人で帰すのは絶対に嫌じゃし。

そして必死に考えた結果、俺の荷物だけ親に持ち帰って貰い、俺がみょうじを送るというなんとも言えない案じゃが…そのくらいしか考え付かんかったんじゃ、仕方ないじゃろ。



「んー? 大丈夫?」

「大丈夫? どういう意味じゃ?」

「におーくん、ちょっと疲れてそうだから。におーくんと一緒に帰れるのは嬉しいけど…大丈夫なのかなって」



可愛いが過ぎるんじゃが。
一緒に帰れるのが嬉しいとか素直に言っちゃう辺りが、物凄く可愛いんじゃが!?

しかもどんな心配じゃ! 疲れてないと言ったら嘘になるが、明日は部活もない訳で…そんなに心配せんでも大丈夫なんじゃが。

…あ、俺が暑いの苦手なのを気にしちょるんか? 確かに、既に日は落ちとるが…未だにかなり気温は高いからのぅ。



「大丈夫じゃ、問題ないぜよ」

「そう?」

「みょうじこそ、時間は大丈夫か? 少し待つ事になるが…」

「うん! おばあちゃんには、少し遅くなるって連絡すれば大丈夫だから!」

「ほーか、ならいいんじゃが…なら、ちょっと此処で待っててくれか」

「うん、おばあちゃんに連絡して待ってるね!」



そしてみょうじに待ってて貰い、俺は急いで荷物のところへと戻った。


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