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※仁王が部室を去った後
「え、あれ? 仁王先輩…怒っちゃいました?」
「いや、怒っちゃいないだろ」
「ですが、皆さんは少し仁王くんをからかい過ぎかと…」
「そんなつもりないぜぃ? むしろ、仁王の女嫌いが治ればいいなぁ〜くらいは思ってるし」
「なーんか、ブン太が言うと嘘に聞こえるんだよなぁ…」
「ジャッカル先輩に同意」
「なんでだよぃ!!」
まぁ…仁王の事だから別に怒ってるとかじゃなくて、この雰囲気に堪えられなくて逃げ出したって感じだよね。
だから、特に心配する事はないと思うんだけどね。
それにしても、女嫌いというか苦手な仁王がここまで変わるとはね。もちろん、良い意味でだけど。
相手がみょうじさんってのもあるんだろうけど、良い傾向だよね。ないとは思うけど、女嫌いからの反動で女遊びとかしだしたら困るし。
ほら、仁王に限らずテニス部は性格はともかく、顔だけはいいからね。嫌でも騒がれるし。
「むっ、まだ残っていたのか」
「おかえり、真田」
「あぁ、無事に明日の部活も時間が取れた」
「それはよかった。ありがとう」
「それで何かあったのか? 幸村と蓮二が残っているのは、わかるが」
「まぁ、色々な。なに、弦一郎が危惧する様な事態ではない」
いつもの心配性で真田が眉を寄せているのを見て、思わず笑みが溢れる。
もちろん、蓮二が言った通りで真田が心配する様な事は起こってないんだよね。
だけど、真田はみょうじさんとは犬猿の仲だからね。そのみょうじさんと仁王が仲が良いなんて言ったら、違う意味で心配しそうだからね。
それに仁王もサボり癖があるのに、更にみょうじさんと一緒にサボってるなんて知ったら色々と大変だし。
まぁ、サボりが良くないのは当たり前なんだけどね。
「まぁ…アレだ、仁王が最近バテてたよなぁって話してただけだぜぃ?」
「人より暑さに弱いのはわかるが、だからと言ってこの程度でバテるなどたるどるな!」
「・・・? えっ? 仁王先輩がみょうじさんと仲が良いって話じゃなかったッスか?」
「おい、赤也!」
「おい、バカ!」
「・・・な、に? 間宮と仁王が仲が良い、だと?」
あ、空気読まない代表の赤也が、見事に丸井のフォローを無駄にした。
そしてみょうじさんの名前を聞くや否や、顔色が変わる真田にジャッカルと丸井が赤也の頭を引っ叩く。
いや、まぁ…近い内に二人が仲が良い事はバレるだろうとは思ってたけど、なんかごめんね仁王。
そして結局、真田がグチグチとあの二人が一緒にいるとなると間違いなくサボりが増えるだとか、愚痴り始めたのは言うまでもない。
※真田を宥める面々
(ふふっ。まぁ大丈夫だよ、真田)
(いや、しかし…)
(うむ。俺達も何かあれば注意をする)
(そ、そうですよ。みょうじさんには私が言いますし!)
(てか、そこまで問題ないんじゃね?)
(まぁ、仁王だしなぁ)
(仁王先輩、頭良いッスもんね)
(そういう問題ではない!)
(まぁ、真田はそんな気にしなくていいよ)
(むっ…そ、そうなのか?)
(ふふっ、うん。俺に任せて)
※なんか中学生っぽい(願望)気がする
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