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「へぇ、そんな事になってたのか」

「そうだぜぃ。あの仁王がな!」

「"あの"は余計じゃ」

「少しでも女性への苦手意識が減るといいですね」

「あいつは、女子って感じしねぇけどな」



部活の休憩中にブンちゃんがみょうじに様子ついて、話を振って来たのを切っ掛けにみょうじの話になった。

俺とみょうじの事を知らなかったジャッカルは、少し驚いてる様子だったがすぐに"仲良く出来るといいな"と笑った。

やっぱりジャッカルは、ブンちゃんと違って良い奴ぜよ。



「あ、でしたら…仁王くんにみょうじさん宅へプリントを渡しに行く事を任せても?」

「ん、任せんしゃい」

「あぁ、夏休み恒例の自由参加の旅行のやつだろ?」

「そういえば、そんなプリント貰ったな。俺達からしたら、部活の息抜きだよな」

「行事には積極的に参加する様に言われてますし、部活三昧の私達からしたら貴重な夏の思い出になりますからね」

「でも参加しない奴も多いよなぁ〜」



柳生の申し出に内心ガッツポーズをしながら、プリントの内容でもある夏休みの旅行について話が変わる。

基本的に部活動が盛んで、夏休みという夏休みがない立海では、部活三昧の生徒の為にと毎年自由参加の夏休み旅行をしている。

まぁ旅行といっても、ジャッカルや柳生が言うようにただの部活の息抜きや夏休みの思い出作り程度のもんじゃが。

もちろん、各部の予定で日程を決めているのでどこの部が大変だとかはない。



「確か、今年は二泊だったよな。 中学最後の夏休みだからって」

「マジで? 全然プリント確認してなかったから知らなかったぜぃ」

「ですので、今年は参加者が増えそうですね」

「なら、今年こそは大丈夫だろ!去年は雨で花火は出来ねぇし、海にも入れないで散々だったし」

「フラグ建てるのやめんしゃい」

「ふふふっ、その前に俺達は全国大会だけどね」



どうやら、そろそろ休憩が終わるみたいで幸村がわざわざ呼びに来てくれたらしい。しかもちゃっかり話を聞いてたらしく、俺を見るなり意味深に笑った。

いや、幸村の言おうとしてる事はわかるんじゃが…なんだか照れ臭い。

既に幸村と参謀とは、夏休みの旅行について話をしていた。そこで、みょうじが1年の2年の時の旅行に参加していた事を聞いて、今年も参加するだろうと言われた訳じゃ。

つまり、その旅行でみょうじと更に距離を縮めれる様に頑張れ的な事を言われたんじゃ。

いや、もちろん…そうなればいいなとは思っちょるが。


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