01*(4/4)


が、案外すぐにみょうじと会う事になる。

モヤモヤした気分で自分の教室に向かっていると、廊下で何やら真田が声を張り上げとってとばっちりを受けるんも嫌なんでくるりと身を翻すと真田がもう一度声を張り上げた。



「おい、聞いているのか!みょうじ!!」

「うん、はい。ごめんなさいでした〜」

「何に対しての謝罪だ!」

「なんとなくの謝罪なのですよ〜」

「貴様!また俺の話を聞いていなかったな!?」

「聞いてましたよ〜。でも眠くて耳をすり抜けていってしまったのですよ〜」



・・・みょうじ?

真田の怒鳴り声に対してなんともやる気のない返答をしている声に聞き覚えがあり、ゆっくりと声がする方へと向かう。

そこには、なんだなんだと野次馬に囲まれた真田と案の定というか、予想通り…あの校舎裏で会ったみょうじがいた。



「まずは、目を開けろ!」

「何故です?」

「人と話す時は目を見て話さんか!!」

「うわぁ…怖くて目が開けられないです〜」

「人のせいにするな!貴様は、眠いだけだろう!!」

「わかってるなら言わないで下さいです〜」



・・・これは、どういう状況なんじゃ?

真田に怒られてるのにも関わらず、みょうじは目を瞑ったままむにゃむにゃ、ふらふらとしている。

周りの野次馬も相変わらず今日もみょうじワールド全開だな。とか言うとって日常茶飯事みたいな感じじゃし。

そんな事を思っとるとどこから来たのか、慌てた様子で柳生が走って来て真田とみょうじの間に入り込んだ。



「さ、真田くん!何があったんですか?渡り廊下まで声が聞こえていますよ」

「むっ、柳生か。みょうじがまた廊下で寝ていたので注意をしていたのだが」

「え、みょうじさんがですか?」

「そこで突っ立っているっ…キエエェーー!みょうじー!!どこに行った!」

「さ、真田くん!わかりました、わかりましたから!私の方からみょうじさんには注意しておきますので」



柳生が来たと同時に欠伸をしながらふらふらと野次馬の間をすり抜けて、逃げていったみょうじの姿を俺は見逃さんかった。

が、あの真田相手にあそこまで平然としとる奴は初めて見たナリ。正直、あやつが有名なのも頷ける。

むしろ、なんで今まで知らんかったんか不思議なくらい強烈なヤツぜよ。

とりあえず、柳生に後で話を聞くんはもちろんじゃが…今はみょうじの後を追う事にした。




※その頃のA組
(ふふっ、また真田に怒られてるみたいだね)
(また廊下で寝ていたとかだろう)
(ふふっ、それにしても仁王がねぇ)
(まぁ、みょうじは珍しいタイプだからな)
(仁王、ハマりそうだよね)
(さて、どうだろうな)
(えぇ?蓮二も一時期はずっと気にしてたのに)
(まぁ、それは否定しないが)
(仁王には、懐くかな)
(みょうじはよくわからないからな)
(ある意味で柳生には懐いてるよね!)
(あれは利用してるだけだろう)

prev|next

[戻る]