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とりあえず、仲直り?は出来たのかな。とはいえ、別に喧嘩をしてた訳じゃないんだけど。
そんな事を思っていると、廊下からあたしの名前を呼ぶ声が聞こえて少し頭を傾げつつ、ゆっくりドアを開けた。
「え、あっ!なまえ!!」
「あれ…向日くんに日吉くん?」
「よかった。無事ですか?」
「え、うん。大丈夫だけど…」
「ん?ジローもいんのか?」
息を切らした向日くんと日吉くんに少し驚きつつ、多分あの放送を聞いてあたしと慈郎くんを探しに来てくれたんだろうと思うと、少し悪い事をした気がする。
多分、ともだち達があたしが放送室に向かったのを教えたんだろうし。
そんな事を考えているとクンッと後ろから制服を引っ張られて、ゆっくりと振り向くと慈郎くんが怯えた様な顔をしていた。
「えっ、慈郎くんどうしたの?」
「日吉とがっくん…怒っ」
「ちょっと待って下さい。慈郎くんってなんですか」
「いや、今突っ込むとこそこじゃねぇし!おい、ジロー!何してんだ!」
「うぅっ…がっくん」
「みょうじ先輩、どういう事ですか?なんで名前呼びになってるんですか」
「お、おい!日吉も少し落ち着け!話が進まねぇ!!」
なんだかよくわからないけど、珍しく切羽詰まった様な顔で詰め寄って来る日吉くんにかなり驚きつつ、向日くんがいう通り、まるで話が噛み合ってないので2人を教室に入れた。
やっぱり無駄に目立つし。
ていうか、さっきから慈郎くんがあたしの制服を掴んだままなんだけど。それを日吉くんが凄い顔で見てて、色々とカオスだ。
「えーと…」
「なまえちゃん」
「みょうじ先輩」
「とりあえず、ジローと日吉は黙ってろ」
「えーと、向日くんと日吉くんはあたしと慈郎くんを探しに来てくれたんだよね?」
「おう。ジローの放送聞いて教室に行ったらともだちにジローんとこ行ったって言われてな。んで、日吉がタイミングよく来たからついでに一緒に来た感じ」
「ともだちと麻衣子は?」
「あの2人には、宍戸と侑士と滝が付いてるから大丈夫だと思うぜ」
ともだちや麻衣子が無事ならよかった。もしかしたら、あたしに文句を言いに来たりする子がいるかもしれなかったし。まぁ、ともだちがいれば大丈夫だとは思うけど。
そして向日くんに黙ってる様に言われた2人がさっきから無言の睨み合いをしてるんだけど。そっちは大丈夫なんだろうか。
とりあえず、向日くんに慈郎くんとの会話を軽く説明すると驚いた様に目を見開くとお前マジでお人好しだよな〜と苦笑いされた。
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