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なまえちゃん達を追い掛ける様に俺も教室に向かったんだけど、浅香に必要以上に近付くなよ!と言われて、嫌だとも言えずに静かに自分の席に座った。
だって、なまえちゃんに話し掛けないでって言われてない。ただ、怖いって言われただけだもん。
だからって話し掛けていいって言われた訳じゃないから、俺から話し掛けるのは少し怖い。
それにまだちゃんとファンの子達に話してないから。
なのに、さっきから…
「なんでおっしーがなまえちゃんに話し掛けてるんだC!」
「…なんやねん。昨日の今日やねんから、心配するんは当たり前やろ」
「うっ…そ、そうだけど!」
「それにみょうじに話し掛けるな〜とは言われてへんし」
「お、俺だって言われてないC!」
「せやったら、自分も話し掛ければええやんか」
ぐ、ぐぅ…。
俺だって本当ならすぐにだって話し掛けたいC。むしろ、前みたいに一緒に移動教室したり隣で寝たいC。
それを知ってるのに意地悪言うおっしーなんか知らないC。フンッとおっしーから顔を反らして、ふて寝する。
どうせ、なまえちゃんと話せないなら寝るC。それにおっしーとなまえちゃんが話してるところ見たくないC。
―――
――――
―――――
むぅ…。
結局、なまえちゃんと話せないし…教室にいるのが嫌でサボってたら、いつもみたいに知らない女の子達が俺の周りにいた。
この子達がなまえちゃんに酷い事した子達なのかな。でも名前も顔も全然覚えてないし…ファンの子なのかもよくわからない。
「ジローくん、元気ないね?お菓子食べる?」
「…ん、いらない」
「じゃあ眠いのかな?寝る?」
「あ、飲み物?なら、私が買ってくるよ!」
「もしかして、叩かれた頬が痛いの?本当に酷い事するわよね…!ジローは悪くないのに!!」
教室でなまえちゃんは、今頃お弁当食べてるのかな〜とかおっしーがまた話し掛けてたらやだなとか色々考えてたら、女の子がソッと俺の頬に触れて思わず手を振り払った。
なんでかわからないけど、なんか嫌だった。
それになまえちゃん以外の女の子と仲良くする気はない。名前も顔もよくわからないし。
今まで色々とお世話してくれてたけど、頼んでないもん。
「もう俺に構わなくていいC」
「えっ?どうしたの…ジローくん?」
「っ!あの女ね!?あの女になんか言われたからっ…大丈夫よ!私達がジローの邪魔になる者はっ…」
「…っ!ち、違うC!!」
「大丈夫よ。そんな顔をしなくてもジローの事は私達が守るから…!」
…話が通じない。
どんなに俺が違うと言っても、俺が可哀想だとか…俺は何も悪くないとか…全然話を聞いてくれない。
それどころか、浅香に何か言われたからそんな事を言うのね!?なんて言い出して…
グッと拳を握って逃げる様にその場から走り出した。
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