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07*(2/4)


滝が言ってる事がわかってるから、ただ黙る事しか出来ない俺に困った様に滝が笑った。



「その女の子に嫌われたら悲しい?」

「…うん」

「今までは、慈郎の我儘を聞いてくれる子ばっかりだったからアレだけど…それなら自分の事だけじゃなくて相手の事も考えなきゃね」

「…なまえちゃんの事?」

「うん。だから、まずはちゃんと話をしたらいいんじゃないかな?」

「なまえちゃんと…話す。うん、わかったC」

「だから、日吉に当たったりしたらダメだよ。別に日吉は、悪い事をした訳じゃないんだからね」



本当は、頷きたくなかったけど…滝はこういう話をしてる時に俺が黙ったりすると俺が納得するまで話をしてくれる。

だけど、その事に関しては納得するとかじゃなくて…単純に日吉の態度がムカついたとかもあったし、納得してないけど素直に頷いた。

だって、別になまえちゃんと何してたのかを聞いただけなのに俺に関係ないとか言うのは変じゃん。そのくらい、ちょっと教えてくれてもいいと思うC。



「日吉には、忍足が話してるみたいだけど…後で俺からも話してみるから」

「滝が?」

「うん。あの忍足相手だと日吉は何も話さなそうだしね」

「おっしーは、胡散臭いもんね〜」

「ふふっ、そこが忍足の長所でもあるんだけど、同時に短所でもあるからね」

「・・・?」

「ふふっ、気にしなくていいよ。ただ今度何かあったりしたら、まずは俺に話においで」



そう言いながら、柔らかく笑う滝に素直に頷く。

滝は、いきなり怒ったりしないで最初にちゃんと相手の話を聞いてから間違えてたら違うって教えてくれるから、なんか素直にいうことがきける。

それに俺だから〜とかで跡部とかみたいに甘やかしたりしないし。だから、たまに厳しいと思う事もあるけど滝の優しさだから嫌じゃない。



「さて、じゃあ自主練しようかな。慈郎はどうする?」

「ん、今日はもう帰るC〜」

「そっか。じゃあ気を付けて帰るんだよ」

「うん」

「あ、でも帰る前に日吉にちゃんと謝っておいで」

「ん〜…わかったC」

「うん、いい子だね。きっと、日吉も謝られたら嫌な顔はしないだろうしね」



正直、日吉に謝るのは嫌だけど…確かに急に怒ったりしたのは悪いと思ってるから渋々だけど、日吉に謝りに行く事にした。

まだおっしーとなんか話してたみたいだったけど、俺がさっきはごめんって日吉に謝ると別に気にしてませんといつも通りの日吉だった。

なんだか腑に落ちないけど、滝に言われた通りちゃんと日吉に謝ったから、その後すぐに帰った。


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