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06*(4/4)


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昼休みに必死に芥川くんを起こしていたらともだちから電話が来て、麻衣子が体育の授業中に倒れたから昼御飯持って保健室に来て!と言われて少しだけ芥川くんに悪いと思いつつ後の事を忍足くんに任せて急いでカバンを持って保健室へと向かった。

そして後少しで保健室に着くというところで、前方から日吉くんが歩いて来る事に気付くと日吉くんもあたしに気付いたみたいで目が合ったので走る速度を緩めた。



「みょうじ先輩じゃないですか。何をそんなに急いでるんですか?」

「友達が倒れたらしくて…保健室に」

「あぁ…そういえば、さっき保健室から浅香さんの無駄にでかい声が聞こえましたね」

「え、そうなの?ならあたしも急がなきゃ」

「迷惑じゃなければ一緒に行っても?」

「えっ!?日吉くんが?いや…別に迷惑じゃないけど…なんで?」

「特に意味はないんですが、強いて言えばみょうじ先輩の友人が無事なのか気になりますし。それに昼飯をどこで食べようか悩んでいたので」



そう言いながら手に持っていた購買の袋を見せる日吉くんは、ダメですか?ともう一度あたしに聞いて来たのでいいよと答えた。

正直、断る理由もない。
それに余りにも麻衣子の体調が悪かったら、日吉くんならやっぱりやめておくと言いそうだし。なにより、日吉くんは騒がしくないから大丈夫だろう。

そんなあたしにじゃあ急ぎましょうか。と身を翻す日吉くんと一緒に保健室へと向かった。



「あっ、なまえ!って、なんで日吉が一緒にいんの?」

「さっき、そこで会って。それで麻衣子は大丈夫なの?」

「あははっ…大丈夫だよ。ともだちが大袈裟に電話したみたいで…心配掛けてごめんね」

「いや、だって!走ってていきなり倒れたらビビるっしょ!まぁ、ただの寝不足みたいでよかったけど〜」

「もう大丈夫なの?」

「うん、少し寝たから今はもう大丈夫だよ。午後の授業も受ける予定だし」



そう言いながら、すまなそうに笑う麻衣子の顔を見る限り、本当にもう大丈夫みたいで安心した。

そんなあたしに日吉くんが大事なくてよかったですね。小声で言ってきて、コクりと頷いた。

そしてその後、みんなで保健室で昼食を済ませた。日吉くんが軽く麻衣子に自己紹介とかしたりして、ちょっと不思議な感じだったけど麻衣子も日吉くんの落ち着いた態度に普段通り接していた。

やっぱり日吉くんって後輩とは思えないくらい大人な対応が出来て凄いと思った。

だけど、顔見知りのともだちには結構辛辣で実は仲が良いんじゃないかと思った。



保健室にて
(日吉、マジでぼっちなの?)
(みょうじ先輩は、お弁当なんですね)
(え、あ…うん。日吉くんは購買なんだね)
(今日は、たまたまなんですよ)
(おい!私を無視してなまえと話すな!)
(浅香さんは、本当に騒がしいですね)
(普通に日吉が馴染んでてキモい!)
(ちょっと何を言ってるかわからないですね)
(理解力皆無かよ!頭悪過ぎかよ!)
(万年赤点の浅香さんに言われたくないです)
(なんでそれを知ってんだし!)
(宍戸さんがいつも嘆いているので)
(いつも宍戸くんに泣き付いてるもんね)
(確かに。テスト前は酷いよね)
(ちょ、麻衣子となまえまで!!)

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