×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -

05*(2/4)


あぁ、なんだか…凄く疲れた。
特に何かをした訳じゃないけど、やっぱり周りからの視線のせいで気疲れしてるんだと思う。



「相変わらず、芥川に付き纏われてるみたいだねぇ〜」

「ちょっと言い方言い方!」

「えぇ?でもなまえの顔を見る限り、付き纏ってるって方が正しくない?」

「ま、まぁ…そうかもしれないけど。ファンの子に聞かれたら大変な事になるって…」

「ファンになんか言われたら、私も亮にチクるし。大丈夫大丈夫!」



そんな事言いながらケラケラと笑いながら嬉しそうに唐揚げを頬張る彼女は、宍戸くんの幼馴染みであり友達のともだちだ。そんなともだちに頭を抱える様に難しい顔をしているのがあたしの幼馴染みの麻衣子だ。

元々、ともだちはテニス部と面識があるからか…芥川くんの行動に何かとあたしを心配してくれている。

もちろん、麻衣子も心配はしてくれているけど…あたしと同様にテニス部と関わりがなかったので何よりもテニス部のファンが怖いのだ。



「なんだったら、私が言ってあげようか?芥川になまえに付き纏うのやめてくんない?って」

「それはそれで…やっぱりファンになまえがなんかされちゃうんじゃない?」

「…ん〜、そろそろ飽きるんじゃないかな?それまで我慢するからいいよ」

「確かに、芥川は飽きるのは早そうだけどさぁ。でも、なんか亮が気にしてたからちょっと心配なんだよねぇ」

「ただ単にファンクラブの人になんかされると思ったんじゃない?まぁ、まだされてないけどさ…」

「いや、そういう感じじゃなかったんだよねぇ。しかも、詳しく聞いても教えてくんなかったし〜」



本当に大丈夫なの?と口をモゴモゴと動かしながら頭を傾げるともだちに今のところはと答えるとんん〜と唸り出してしまった。

正直、ともだちと麻衣子が今までと変わらずに接してくれるだけで大分救われてるから大丈夫だ。特に麻衣子に関しては、あたしの幼馴染みって事もあるので何かとビクビクしてるし…本当に悪いと思ってる。

それにあたしの友達だからと麻衣子やともだちが呼び出しをされたりとか嫌がらせを受けるんじゃないかとあたしも不安で仕方がない。



「でもまぁ、おっしーが同じクラスで色々フォローしてくれてるみたいだからまだ安心だけど」

「正直、芥川くんのファンより忍足くんのファンの方が過激って聞いてるから怖いんだけどね」

「あはは…確かに。だって、忍足くんって跡部くんの次にモテるって聞くし」

「おっしーは、チャラいからねぇ!でもその分、ファンクラブの扱いには慣れてるから大丈夫大丈夫」



一体、なにが大丈夫なんだろう。そしてさすがに忍足くんがモテるのは知っていたけど、チャラいって…それは更にあたしの恐怖心を煽るんだけど。

しかもファンクラブの扱いに慣れてるって事は、何かとファンクラブの揉め事があったって事だろうし…。

あれ?実は、芥川くんより忍足くんと関わってる方が危ない気がして来た。


prev|next

[戻る]