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今日もつまんねぇ授業をサボって、屋上で仁王先輩と適当に駄弁りながら寝転んで時間を潰してたらみょうじからトークの返信が来て、思わず飛び起きる。
「なんじゃ、赤也?」
「みょうじから返事が来たッス!」
「昼間は忙しくてなかなか返事来ないって言ってなかったか?」
「なんか今、休憩中で湖の近くにいるらしいッスよ!ほら!」
「ほー。随分と山奥みたいじゃな…って、お前さんバカか。まだ普通に泳ぐには早いじゃろうが」
「今、みょうじにも同じ様な事言われたッス!」
そんな俺に仁王先輩が呆れた様な顔をしてしゃぼん玉のストローをくわえて、ふわふわとしゃぼん玉を作り出した。
相変わらず、仁王先輩もみょうじと連絡を取ってるらしい…けど、ほとんど一言で終わるってみょうじが言ってたし、別に気にしてねぇし。
それより、昨日は疲れてたみてぇで寝落ちしちまったけど…今日も電話出来んのかな。あんまり無理させたくねぇし、疲れてんなら今日はゆっくり寝ろって言ってやるかな。
いや、でも…昨日の電話でもう少しだけ声が聞きたいって言ってたし。ま、まぁ…一応、聞いてみるか。俺もみょうじの声聞きてぇし。
「相変わらず、仲良くしとるみたいじゃな」
「ま、まぁ…それなりッスよ」
「毎晩、みょうじと電話しとる事を嬉しそうに参謀に話しとる癖に今更隠す事もないじゃろうに」
「な、なんで知ってるんスか!」
「いや、普通に俺が近くにおるのに話しとったじゃろ」
「え、あ、あれ?そうでしたっけ?」
「まぁ、部室裏で寝とったら聞こえただけなんじゃがな」
「それ盗み聞きじゃないッスか!」
「それより、みょうじとの事を周りに気付かれたら困るんじゃったらもう少し慎重になりんしゃい」
そう言いながら、ストローをくわえたまま俺の方を向くとふぅーっと大量のしゃぼん玉を飛ばして来た。
た、確かに…柳先輩はみょうじの事を知ってるから、色々と聞いたり話してたけど…もしそれを丸井先輩とかに聞かれたら絶対にみょうじについて聞いてくるよな。
てか、絶対にからかわれる。
とりあえず、今度からはもう少し気を付ける様にして…みょうじの返事が来たか確認すると、既読は付いてるのにどんなに待ってもみょうじから返事が来る事はなかった。
それどころか、夜になって忙しいのかと聞いたがそれには既読すら付かなかった。
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