キミがヤケに気になる (1/4)
みょうじが実は、プロフィール非公開の今人気の女優だなんて思いもしなかった。
ザワザワと騒がしい教室で1人ポツリと読書をしているみょうじを見るが、やっぱり実感が湧かねぇ。
まぁ、結局あの日も眼鏡外してくんなかったし。ちゃんと顔見てねぇからなぁ。
んー、それにしてもあいついっつも1人でいるよなぁ。昼飯とかどうしてんだろ。まぁ、普通に考えて1人で食ってんのか。今度、気分が乗ったら一緒に食ってやろうかな。
そんな事を考えつつ、次の授業が英語なのを思い出し逃げる様に教室から飛び出した。課題やってねぇし!後で、誰かに写さして貰ってから提出すれば大丈夫だろ。
んで、いつもの様に屋上に逃げて来たんだけど先客がいて呑気に菓子食いながら寝っ転がってた。
「丸井せんぱーい!」
「ゲッ!赤也!」
「ゲッ!ってなんスか!ゲッ!って!」
「お前とサボったってバレると俺等までシゴかれるだろぃ!」
「バレなきゃ大丈夫ッスよ!」
「お前…いつもそう言ってバレてんじゃねぇかよぃ。ハァ…今更、授業行きたくねぇし諦めるか」
あからさまに嫌そうな顔をしつつ、どっか行けとか言わない辺り丸井先輩は優しい。まぁ、口は悪いし、菓子ばっか食ってるし、何よりケチだけど。
そんで、未だに寝っ転がったままの丸井先輩の隣に腰を下ろすと案の定お菓子はやらねぇぞ!とか言われた。やっぱり、仁王先輩が言ってる通りぶくぶくぶーちゃんじゃないッスか。てか、マジで最近の丸井先輩は太ったと思う。
そんな事を思いつつ、要らねッスよ!と幸せそうに菓子を頬張ってる丸井先輩に言うと何故か無視された。
・・・・ひでぇ。
「ん?なんじゃ、赤也もサボりかのぅ」
「あ、仁王先輩!とジャッカル先輩!」
「俺はついでか!」
「英語の課題やってなくてサボっちゃったッス!」
「学習能力がないのは相変わらずじゃのぅ。また真田にどやされるぞ」
「大丈夫ッスよ!」
「お前のその自信はいつもどっから来るんだ」
「まぁまぁまぁ!気にしたら負けッスよ!」
どうやら、丸井先輩に加えて仁王先輩とジャッカル先輩も授業をサボってたらしくジュースを片手に屋上に入って来た。
まぁ、仁王先輩とは何かとサボってるとよく会うんだけどな。中庭とかで昼寝してるといつの間にかいたりとか。
ちなみに先輩達は、授業が自習で暇だったからサボってたらしい。それで、ぶーちゃんが腹減ったってぶーぶーうるさかったから仕方なくじゃよとコーヒーを飲みながら笑う仁王先輩に丸井先輩がぶーちゃん言うな!と怒ってた。
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