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せやけど、ここで要らん言うてもなまえを傷付けてまうし。ちゅーか、正直言うと今すぐにでも貰いたいんやけど…事情が事情やし。

そりゃあ、俺やって男やし…好きな女が近くにいたらそういう気持ちにはなるんやけど…なんや怖いやんか。

ほんで、未だ静かに俺の返事を待っているなまえは相変わらずの無表情に見えるし。ホンマに今日は、なまえの表情がよう読めんのやけど。



「意味わかっとる?」

「うん」

「ホンマか?」

「光くんなら大丈夫」

「せやけど、」

「やっぱり嫌?」

「そういう事ちゃうわ」



アホか、普通に考えてなまえの事が嫌とか有り得へんわ。せやけど、俺の言葉に少しだけ悲しそうな顔をするなまえにどうしようかと本気で悩む。

・・・・・。


「ほな、目瞑ってみ」

「うん」


いや、ホンマに瞑るんかい。
まぁ、なまえが俺の言うた事を嫌や言うた事なんか今までないねんけど。

俺に何をされるかわかっとるんかわかってへんのはわからんけど、大人しく目を瞑って待っているなまえの頬にソッと触れるとピクリとなまえが反応した。…まぁ、確かに怖がっとる感じはせえへんけど。

・・・あぁ、もう!こっちの気も知らんで!

そのままなまえの頬に触れたまま、軽く触れるだけのキスをしてすぐになまえを抱き締めた。



「えっ…ひ、ひかるくん?」

「今は、これだけでええ」

「ん…そっか」

「その代わりって言うたらアレやけど、近々行きたいところあんねんけど」

「うん。行く」

「まだ場所言うてへんけど」

「光くんが行きたいところなら付いて行く」



…まぁ、なまえならそう言うと思ったわ。

とりあえず、少しだけ気持ちが落ち着いてゆっくりとなまえから体を離すとなまえが目を見開いて顔を反らした。

・・・・・?

意味がわからず、なまえの頬に触れるとピクリと反応するとゆっくりとこっちを向いたんやけど…

ちょ、おまっ…



「今更、照れるとかなしやろ…」

「ご、ごめんなさい…」

「自分をプレゼント言うてた時は全然平気そうやったやんか」

「なんか…嬉しかったの」

「あぁもう…あんま可愛え事言うんやめや。ホンマに貰ってまうで」

「…うん、いいよ」

「…よくないわ、アホ」



さすがになんも思わへん方がおかしいっちゅー話やしな。恥ずかしそうにうつ向くなまえが可愛くて、とりあえずもう1回キスしたら余計に俺が辛くなっただけやった。

完全にアホや。


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