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あぁ…もうなんやねん。
ソファーに座りながらキッチンで晩飯の準備しとるオカンと義姉の手伝いしとるなまえを見つめる。
ちなみに最終的にオカンになまえちゃんが困っとるやろ!と一括されて俺と輝は、渋々なまえから離れた感じや。
いや、おかしいやろ。
俺の彼女やで?なんで俺まで離れなあかんねん。
…せやけど、ホンマに変わったなぁ。最初は、話すんも断片的で常にボーッとしとったけど…ちゃんと話せる様になったし、たまにボーッとしとる事はあるけど前みたいに泣かなくなった。
表情も少しずつやけど、よくなっとる気ぃするし。ちゅーか、前と目が全然ちゃうねん。前は、どっか違うところ見とるっちゅーか…なにも見ようとしてへんみたいな虚ろな目しとったんやけど、今のなまえの目は虚ろやないしちゃんと俺を見とる。
「なまえちゃんは、ホンマにええ子なんやな」
「なんや急に」
「父ちゃんな、母ちゃんから話聞いた時…正直どないしよかと思ったわ。内容がドラマとかでしか聞いた事あらへん事ばっかやったし」
「…ホンマなんやからしゃーないやろ」
「辛い事ばっかでもっと性格が歪んどると思っとったんやけど、母ちゃんに頭撫でられただけで嬉しいって泣いとるなまえちゃん見たらなんやこっちまで泣きたなったわ」
「せやから言うたやろ…なまえは、自分の事を汚れとるって思っとるって」
その事に関してなまえはまだ気にしとるらしく、未だになまえから俺に触れた事はほぼほぼない。基本的に服掴んだり引っ張ったりする程度や。
ちなみに輝の抱っこについては多分頼まれたからっちゅーかお願いされたからやと思う。
それに抱っこする前にいちいち俺に聞いたんは、あたしが抱っこしていいのかっていう意味もあったと思うしな。
まぁ、俺以外の人にある程度触れられてもパニック起こしたり嫌がらへんだけマシになったんやけどな。オカンと義姉の場合は、女やからってのもあるんやろうけど。
「ちゅーか、アレやで。なまえが真っ白過ぎて俺が汚く思えるくらいなんやけどな」
「光、腹ん中真っ黒やしな」
「兄貴に言われたないわ」
「せやけど、オカンも明美(嫁)も言うてたけどホンマに光を見る時、無表情に見えてめっちゃ可愛え顔しとったで」
「はよ、父ちゃんはなまえちゃんが笑っとる顔が見たいで」
「んなの俺かて見たいわ。ちゅーか、急かすなアホ」
「せや!光がギャグでも言うたら笑うんちゃう?」
「言うか、アホ」
ほな、父ちゃんが取って置きのギャグ見せたろか!と騒ぎ出してオトンのはおもんないから笑うとしても失笑やろと兄貴に突っ込まれとった。
ちゅーか、俺のギャグでなまえが笑うんやったらいくらでもしたるわ。
…いや、いくらでもは無理やわ。
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