Accelerating feelings .
この島に停泊して四日目、この日の俺は珍しく早く起きをしてしまって、ついでにいうと結構暇していたのでこの間の戦いで傷付いてしまった船の柱を修理することにした。まあ元々俺は船大工じゃねえから器用でもない…っつーかどっちかっていうと不器用な方だけどたまにはこういうの慣れないことをやるのもいいと思う。
「…っと修理道具はどこだったっけなー…」
なんて呟きながら船の倉庫をガサゴソと漁っていると突然外の方から綺麗な声が聞こえてきてその声は俺を呼んでいるということに気がついた。
「へいへいちょっとお待ちくださーい」
俺は一旦修理道具を探すのをやめ、外に出てみるとそこには髪の毛を風になびかせているなまえがいた。
「おはよう、エース」
「おう、なまえか。こんな時間にどうしたんだ?っつーかよくここが分かったな。」
「ああ、この場所はね街の人に聞いたのよ。」
「ふーん?」
「あ、後、あの…」
「ん?」
「きっ、昨日はごめんなさいね。エースがせっかくお店に来てくれたっていうのに…」
「あ?…ああ、別にんなこと気にすんじゃねえよ。だってお前疲れてたんだろ?ならしょうがねえよ。」
「ありがとう」
「おう」
「えっと…」
「?」
「だから、その…」
「あ?なんだよ、早く言えよ」
「だっ、だから…!その!き…昨日のお詫びに、どっか行かない!?明日っ!!」
「お、おう…別にいいけど…」
「ほんとっ!?」
「ああ」
「やったあ!じゃあ明日の十時、お店まで迎えに来てね!じゃ!」
「ちょ、おい、」
待てよ!と言い終わる前になまえは走って消えてしまった。はあ…ったくなんなんだよあいつは。ほんと忙しねえな、なんて思いながら頭をボリボリ掻いているといつの間にか起きてきた船員がにやにやしながら「エース船長も隅におけないですねえ〜」と言ってきた。
「…るせえ」