自分の部屋で可愛らしい女の子と二人きり。しかも、その女の子が胸を押し付けてくる。
男ならば、みんなかなり嬉しい状況のはずだ。
しかし、私の心はもやもやと晴れないでいた。何故ならば
その女の子が、自分の娘だったからだ。
「なぁなぁダディー。聞いてくれよ!こないだコウキとポケモン勝負したんだ!」
明るく活発な私の可愛い愛娘、ジュン。
ここ数日バトルタワーにチャレンジャーが多く、しばらく家に帰ってあげれなかったせいか、やたら私にくっついている。
いや、ただくっつくだけならまだ良いんだ。
「…そうか。で、結果は?」
「それがさ、またオレの負けだよ!コウキってば超つえーんだぜ?ちょっとぐらい手加減してくれてもいいよな〜。」
ぎゅ、とジュンがより一層強く後ろから抱きつく。
…そのたびに、その、豊満な胸が私の背に当たり何だか変な気分になってしまう。
「オレも、ダディみたいに強くなりたいなあ。」
「ジュンは、今のままでも十分強いと思うぞ。」
「いいや、コウキに負けるなんてまだまだだよ!だからダディ!後でバトルしてくれよ!」
「あぁ、良いぞ。」
と、私が返事をすると
「ホント!?やったー!ダディ大好きっ!」
ジュンはぎゅうっ、と抱きつき、私の頬にキスをした。
…いや、待て私、相手は娘だぞ!?ジュンは確かに愛らしいが幾ら何でもそれはダメだろう!今のだってあれだ。ちょっとしたスキンシップだそうなんだ。
「ダディ?」
「……なんだかなー。」
そんな、一人葛藤する私を見てジュンは不思議そうに小首を傾げていた。
(無自覚だけどタチが悪すぎる!)(それが、キミなら尚更)
クロ♀ジュンとか色々ギリギリすぎて逆にセーフな気がしてきたのは私だけ?