なでなで、なでなで、なでなで。
ダディは昔から、オレの頭をよく撫でる。
子供扱いされてるんじゃないかと思うかもしれないけど、オレはダディのこの手が大好き。
オレよりも大きくて、ごつごつしてる大人の手。
同時に、家族を守るという父親の手。
そんなダディの手が、オレは大好き。
「ジュンは可愛いなー。」
わしゃわしゃとオレの頭を撫でるダディ。
「なんだってんだよー、ダディ。くすぐったいってば!」
けど、撫でられて悪い気はしない。
「…な、ダディ。」
「ん?どうしたんだ、ジュン?」
「オレ、ダディのこの手。好きだな。」
そういうと、ダディはきょとんとした顔をしてみせた。
「…私の手がか?ジュンは変わってるなあ。」
「そうかな?」
ぎゅ、とダディの手を両手で握る。
それでも包み込めないくらい、ダディの手は大きかった。
「大きくて、暖かくて…。何か、ダディみたいで、オレは好きだよ。」
ちょっぴり照れ臭かったけど、そういうとダディは
「…ダディも、ジュンのこと大好きだぞ!」
「わっ!?」
そういって、オレを抱き締めてほっぺたにキスをした。
「〜っ、なんだってんだよー!ダディ!」
「あっはっは、ジュンは可愛いなー!」
「うー…。ダディのバカっ!」
恥ずかしくて俯くと、ダディはまた優しくオレの頭を撫でた。
「…好きだよ、ジュン。」
「ん、…オレも。ダディのこと、大好き。」
大好きな手に撫でられながら、オレは甘えるようにダディに擦りよった。
(その手がまるで貴方みたいで)(ああ、いとおしい!)
ついったでテンション上がってかいた。後悔はしていない。
またやるつもりだ。