完熟チーゴと激甘モモン、それに万能ラムの実も。
あぁ、そういえばタウリンとインドメタシンも切れていましたね。
ふとお菓子棚を見ると、新作のシンオウ産ホワイトチョコレート。
たまには、クダリにお土産でも買っていってあげましょう。最近は大人しく留守番もしていますし。
一緒に留守番してるポケモン達にはハートスイーツを。きっと喜ぶでしょう。
買うものはこれで全部、ではレジに出発進行。
「いらっしゃいませ。」
常連のレジのお嬢さん。
可憐で接客も上手な素敵なお方です(お世辞なんかではございません!)
「また弟さんへのお土産ですか?」
おや、わかってしまわれるとは。
「だって、お菓子類を買って行くときのノボリさん、すごく楽しそうですもん。」
…どうやら、私の表情に出ていただけみたいですね。
軽く咳払いをして、買い物袋を片手に早足にレジを去る。
「ありがとうございました。」
…と、笑顔の店員さんの声が聞こえて少し恥ずかしくなったのは秘密でございます。
ライモン遊園地の看板。これが見えてくればもうすぐです。
「あ、ボス。おかえりなさい!」
と、バトルサブウェイ鉄道員さんの声が聞こえる。お疲れ様でございます。
カツカツと長い階段を降り、車掌室へと向かう。
無機質に佇むグレーのドアを開ければ、そこには
「おかえり、ノボリ。」
と、笑顔の私の弟。
その笑顔に心安らぎながら、私は
「ただいま帰りました、クダリ。」
と、いつも通りドアを閉め、袋を置いた。
(あ、これシンオウのチョコ!)(ええ、いい子にしていたご褒美です。)(わーい!ノボリも一緒に食べよう!)(わかりました。)
ノボリさんまじおかん。
買い出しはノボリさんがやってるといいよねっていう。
クダリさんにやらせるとお菓子とか買いまくってくる。