今日は久々の休日。ノボリと家でイチャイチャするって決めてたんだ。
…なのに。
「ノボリー。」
「はい。」
「ノボリー。」
「何ですか。」
「暇。」
「…知りません。」
そのノボリといえば、さっきからずっと本を読んでばっかりでボクに構ってくれない。
「せっかくのお休みだよ?もっとイチャイチャしようよー。」
「貴方、休みでなくてもくっついてくるでしょう。デンチュラとでも遊んできなさい。」
そういうと、ノボリはまた本に視線を戻す。
「…じゃあ良いもん。」
と、ボクが踵を返すとノボリはほっとしたかの様なため息をついた。
ノボリに構ってもらうのは諦める。…ノボリが、ボクしか見えないようにするから。
「…ドーンッ!」
「!? ちょ、クダリっ!」
方向転換をして一気にダッシュ。油断していたノボリを目掛けてボクはソファーに思いっきりダイブした。
ボフン、とソファーが音を立て埃が宙を舞う。
「…ね、ノボリ。」
「クダっ…!」
ノボリに喋らせる暇もなく、ボクは噛みつくようにキスをする。
「っ、…」
しばらくすると観念したのか、目元がトロンとして大人しくなった。
「ノボリ、構って。」
そういうと、ノボリは観念したのか深いため息をついた。
「…せっかくの休日を、貴方様とベッドで過ごすつもりはなかったんですがね。」
「ノボリが悪いんだよ。」
「…もう好きにしなさい。」
「うん、そうする。」
久々に、楽しい休日になりそうだね。
そういうと、ノボリはまた大きなため息をついた。
(…ボス、なんか疲れてませんか?休みだったんでしょう?)(…アレと一緒なら疲れなんて吹き飛びませんよ)(ん、呼んだ?)
結局甘いノボリさんとそれに付け入るクダリさん。