「好きだよハチクさん、だーいすき!」
「…何回も言わなくても聞こえてる。」
「何回も言いたいの。」
ぎゅ、とボクはハチクさんに抱きつく。
ハチクさんははぁ、と溜息をつくけど、嫌じゃないってことはボクがわかってる。
だって、本当に嫌なら振り払うなり殴るなりするもん。
なのに、おとなしくボクに抱きしめられてるのは合意の証。
「っ…アーティ、その、くすぐったいんだが…。」
「んー?」
どうやらボクの髪の毛が首筋にあたるらしく、ハチクさんは小さく声を漏らす。
「あっ…、少し離れて、くれ…。」
「やーだよー。」
「…ん、…!」
ボクの(自分で言うのもなんだけど)フワフワの髪の毛のもぞもぞするような感触から、必死に耐えようとするハチクさんはなんだかとても愛らしくつい意地悪してしまいたくなる。
…同時に、なんだかインスピレーションもすごく沸いてくる。
「ハーチクさーん。」
「え、ちょっ…あ、アーティ…?」
どさり。
そのままハチクさんの肩を押し倒し、床に組み敷く。
きょとんとした顔と何かを察知したような顔がこれまた堪らない。
なので
「いただきます。」
とりあえず、ボクの燃えに燃えている純情ハートを収めてもらうことにした。
(可愛い貴方が悪いんだ)(だって大好きなんだもん!)
甘いアーハチを目指した結果がこれだよ