鍛え上げられたしなやかな身体のラインに、無駄のない見事な筋肉。
アーティは「ほーっ」と息を吐くと眼前の恋人…ハチクの顔に視線を戻した。

「いやはや、ハチクさんってホーント綺麗な身体ですよねぇ。思わず見とれちゃいますよん。」
「…そうか。それはどうも。」

その言葉にどこか照れ臭そうに視線を反らすハチク。

「…今度是非スケッチさせてくださいよー。あ、出来たらヌードで。」
「ふざけるな不埒者。」
「ふざけてなんかいませんよぉ!ボクは本気なんですからっ。」

ぷんぷん、と擬音がつきそうに頬を膨らませるアーティ。その姿はまるで年齢に不釣り合いで、幼い子供のようで、思わずハチクはフッと笑みを漏らす。

すると、アーティがふと思い付いたかのように表情を戻しハチクに問い掛けた。

「…でもハチクさん、どうしてそんな身体鍛えてるんです?もう俳優業はやってないし、別に良いんじゃ……」
「……む、…まあ、確かにそうだが……。いいか?アーティ。」

コホン、と軽く咳払いをすると表情を改め向き直るハチク。

「私はポケモン達と共に日々鍛練をし、己の身体と心を鍛えることで自分のポケモン達と心を通わせ…そして、私自身も強くなれると信じている。」
「ほむぅん…。」

間の抜けた様な相槌だが、アーティも極めて表情は真剣に話を聞いている。

「…それに、な……」

そして気恥ずかしそうにハチクが口元に片手を当て目を反らし、ボソボソと

「……もし、お前に何かあった時…お前を守れるのは、私ぐらいしかいないだろう。…それも、その…あるから、だな、………まあ、つまりそういうことだ。」

と呟き、無意識か頬を僅かに赤く染めた。

そんな姿を見て、当のアーティは

「は、ハチクさん……ッ、あ、あなた…」
「…………ん?」

感極まったかのようにそのままハチクに飛び付く。
するとハチクはバランスを崩したのか、そのまま床に押し倒されポニータ乗りになられたアーティに呆れたように

「…あなたって人は、可愛すぎです!!」

と、噛みつくように唇にキスをされた。


(とっても強い、ボクのカノジョ?)(カレシの面目丸潰れ!)










リハビリも兼ねて……色々ひどい