ヒウンシティのジムリーダーがようやく決まった。

どうやらアロエの知り合いの様で、まだ若い男だった。

「初めまして、アーティって言います。」

と、恭しく頭を下げるアーティと名乗った青年は、ニコリと紳士的な笑みを浮かべ、こちらに手を差し伸べた。

「ハチクさん、ですよね?ボク、ずっと会いたかったんです。感激だなぁ。」

「それは光栄だな。よろしく頼む。」

と、差し出された手を握り返そうとすると、

ちゅ、と小さな音を立て、私の手にアーティの唇が触れた。

「っ…!?な、何をするんだ君はっ!?」

「やだなぁ、挨拶ですよ。」

へらへらと、真意のわからない笑みを浮かべるアーティ。

(……こいつ…。)

中々食えない奴だ。

私はそう思いながら、ほのかに熱い手の甲を押さえた。


(挨拶がわりにキスを一つ)(私はお前を忘れない)











アーティさんならやると思ったんだ…。
まぁイッシュは海外設定だからこれぐらい普通でもおかしくないかもしれないが。