◆『真夏のエデン』あとがき

ここまでお読みくださったみなさん、ありがとうございました。

『真夏のエデン』を書くにあたり真っ先に考えたのは、「原作通りオビトが死んで、その後も夢主が生きていく話を書こう」ということでした。というのも、前回の連載では結局原作を改変する形でハッピーエンドをつくってしまったので、今度はそれと違ったパターンを書いてみようと考えたのが大きなきっかけです。

もう一つやってみたかったのは、前回の連載とは逆に幼馴染系の夢主にすることで、オビトの一度目の死と二度目の死を描くことです。特に一度目の方については、オビト自身がどう考えていたのか、自分なりに整理してみたいという意味合いが強かったです。二度目については、原作では割と綺麗にあっさり死んでしまったので、もう少し「死なないで!」と願ってくれる人がいてもよかったのかな…という思いがあったりなかったりします。

他には夏や海というモチーフ等、書いてみたいと思っていたネタを繋ぎあわせてみました。突然告白されて実は動揺しまくりなオビトとか、「好きだったんだろ?抱いてやるよ」とか言っちゃうクズオビトとか、なんやかんやで「火影になった自分と夢主」とかあれこれ妄想しちゃってる情を捨て切れないオビトとか……。

最後に、ベタですが「砂に書いた文字が消えてしまう」という演出を話の締めに使おうと決めていたので、表紙ページはそれを意識した配色になっていました。上から順にページを見ていってもらうと、最後には全部消えちゃう…という感じで。
このため閲覧の際ご不便をおかけしているかと思いますが、何卒ご容赦いただければ幸いです。

それでは、あとがきまでお付き合いいただきありがとうございました。


(2015/04/25)


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