よし、今日こそは言うんだ…!言うんだぞ…!

「なめなめ小娘!って言ってみて!!」

よし、言ったよ私!
椅子に座って足を組んで偉そうにふんぞり返ってるオビ…じゃなくマダラに!空気なんて読まずに勢いだけで言っちゃったよ私!

「………」

うわあ、なにこの無言痛いよ!穴からめっちゃ写輪眼が睨んでるよ!!
作戦失敗!撤退する!
なんて混乱する脳内で一人芝居を打っていたら“フン…”と腰にきそうな渋い声。

ああそうだ、私この声でなめなめ小娘って言ってほしかったんだ!なんて感動している場合じゃない、のだがマダラは何も言わず手招きしている。
なんとなく逆らえない空気を感じ取ってこちらも無言で彼の前まで歩み寄る。

「――あぐっ!?」

あと一歩、くらいのところでマダラが立ち上がったかと思うと、突然世界がひっくり返る。
何が起きたのか、目を白黒させている私の頭上に、“クック、”と響く笑い。

おさえつけられて床とコンニチハしたままの私の眼前に、どうやらまた椅子に座り直したらしいマダラの靴の爪先が目に入る。

「舐めろ小娘」



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我々の業界ではご褒美です。

2015/01/11

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