星に乗って月に行こう
『!!この曲なんていうの?!』
ホームに向かうため車に乗り適当に音楽をかけ運転してると助手席に座っている理が俺に聞いてきた
「これか?ティッパーって歌手の"call "ってやつだ」
『へぇ…いい曲だねぇ…』
「英語わかんないんじゃないのか?」
『うん、歌詞の内容わかんないけど音がいい…あと彼女の声がすっごい好き』
べた褒めだな
そう言って笑うと理は『いやぁ…』と意味もなく照れてた
『これ彼女のアルバム?』
「そう、一番新しいやつ」
ジャケットを理に渡し再び運転に集中する
いやぁ、やっぱ車はオープンカーだよな
風が気持ちいい
理は乗るときに『オープンカーとかバッドらしい…しかも赤…なんてベタな…』とか言ってたけどいいんだよ、似合ってれば
『バッドなにブツブツ言ってんの?』
「え?声にでてた?」
『うん』
「…恥ずかしい…」
てれってってーれてーれれー♪
バッドの携帯が鳴る
着メロは何故か「世界の車窓から」
「Hello?…Oh,Clifford!What's up?」
クリフォード、確かにそう聞こえた
てことは電話はクリフォードからで間違いなさそうだ
「Ok!」
バッドは嬉しそうに笑うと電話を切った
「クリフォードが俺たちがホームについたら買い物に行くってさ、理の生活用品買うって」
『なんか悪いなぁ…』
「クリフォード買い物好きだから別にいいんじゃない?」
周りにオフィスビルが見えなくなり段々と住宅が増えてきた
もう着くぞ
そう言って理を見ると
『………』
静かに寝息をたてていた
「寝顔は天使みたいだな」
苦笑し前を向くとホームが見えた
(みっくみっくにしーてやんよっ!!)(おはよウ理、今の歌は何?)
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