「ナマエ、おかえり」
「ただいま！　ね、エンジェル、きいて！　とってもうれしいことがあって」
「あー、それを話すのはここじゃない方がいいかも知れない」
「？　どうして？」
「だってさ、ほら……」
「……！？　わ、わあ……アダムさま？　大丈夫ですか？　どこか痛いんじゃ」
「……」
「……は、ハハハ！　アダム、お前マジでおもしろいな」
「アダムさま……」
「まあいいか。それもこれも全部アダムが悪い。ナマエ、続けていいよ」
「……で、でも……あだむさま……大丈夫ですか？」
「……」
「ナマエ、いいから。気にすんな。ただの自業自得だよ」
「……ん、あのね、ルシファーさまが……人間界からおいしいって言われてるお酒を持ってきて、くれ、て、……ひっ」
「……」
「……アダム、その気持ち理解できなくはないけど大切に想ってるならナマエの倖せを受け入れるべきだ。自分だけがナマエを独占できると考えるのは横暴だよ。マジで悪魔みたいな思考回路だよな」
「……ルシファー、と」
「……」
「ルシファーさま？」
「愉しかったのか」
「は、はい！　とっても！」
「………………」
「！？　アダム、さま」
「……ナマエ、も、……」
「？」
「……ルシファーを選ぶのか」
「……えらぶ？」
「（あまりにも不憫だ）」
「エンジェル？」
「ナマエ、俺の隣に座って。こっからは飲みながら聞くよ。……アダムはどうする？」
「………………飲む」

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