「初めてナマエを見たときは、エクソシストにしては抜けてるやつだとは思ったよ」
「わたし、抜けてるの……」
「おっと、今のは褒め言葉さ。その純朴なところがナマエの長所だからな?」
「ほんとう?……うれしい」
「ほら、そういうところ。俺の言葉をすぐ飲み込んで笑ってくれる」
「エンジェルのこと信じてるから」
「……」
「エンジェル?」
「ナマエはそう言ってくれるけど、たぶんそれは真実じゃないな」
「?」
「……ナマエ、お前はみんなにそうなんだ。自覚を持った方がいい。じゃないと勘違いする輩が出てくる。……いや、もうそんな奴らがいるって考えた方がいいかもな」
「勘違いしちゃだめなの?」
「駄目に決まってるだろ? 危ないんだよ。殺されたっておかしくない!」
「え、えんじぇる……」
「あ、悪い。まあつまり、いつだって危険な目に遭う可能性があるってこと」
「そうなのかなあ」
「けど、俺たちがいたら守ってやれる。守ってみせるさ。だからあんまり無理すんなよ。頼ってくれて構わないからな」
「……うん!」


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