「・・・ここ・・どこ・・・?」
私は只今絶賛森の中にいた。さっきティーア達といた森ではないことは周りをみたら分かるし、それに一緒にいたはずの皆の姿が見えない。きっと皆と違う場所に飛ばされたか失敗したかしたのだろう
うわーしまった、どうしよう
でも、きっと、たぶん皆は無事だよね、うん。リル達から逃げられたし、終わりよければ全て良しって言うし
というか・・・
「ほんとここ何処?」
うーん、人っ子一人いない・・・と思ったらなんか森の奥の方に人影発見しました、見てきます隊長!!
「すいませー・・・ってなに!!」
そこでは数人の大人達が木の十字架に磔られたボロボロな少女の回りで赤々と燃え上がる松明を翳していた。これからその少女に火をつけるかのように、そしてなによりも皆が皆歪んだ顔で笑っていた
「(うそ・・・もしかしてあの人達、あの子を殺そうとしてる?もしそうだったとしたら見逃せない・・・)事情は知らないけど、人を殺すなんてダメっ!!」
ま、私が言えたことじゃないんだけど・・・私の両の手は真っ赤に染まりきってるし・・・
私がそう言うと周りにいた大人達は狂ったかのように「コイツは魔女だ・・」「魔女は殺さなくてはならない」等と一人が呟くと一人、また一人と呟き始めた
「(何?なんなの魔女って・・・中世の魔女狩りじゃあるまいし)」
そんなことを考えていたらとうとう松明を持っていた一人が火を少女に放った
「あぁぁああ゛、熱いょ、痛いよぉぉお」
「やった魔女をまた一人滅ぼしてやったぞ!!」
「これで私達の村は安全だ!!」
たった今、人一人を自分達の為だけに殺したのに…目の前には声高らかに少女の死を喜んでいるという姿があった
火の朱は空高くまで上り空を染め上げる
「あははは、このバケモノが」
「このバケモノが、消えろ」
あぁ私の記憶と・・か さ な る
私ガ、ワタシガ、わたし?
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