私は私なりに他人に迷惑を掛けずに生きてきたつもりだった。
家族と生きていけると思ってた。
ただただ平凡に暮らしたかっただけなのに…
あの人に会いたかっただけなのにこの世界が大好きなだけなのに
何でかな?
何処で道を間違えてしまったんだろう
みんなで笑えあえればよかった
それ以上に何も望まないのに
「なんで、だろうね…ティーア」
「所詮人間なんて醜いものだよ」
「そうかな…それでも、レンはレンを育ててくれた人間が好きだよ…」
私を理解してくれた、私と同じ境遇をもった青年と出会った。
「なぁ、お前は一人ぼっちじゃない。俺がいる」
私を大事にしてくれる兄と出会った。
「俺が君とライナが願った世界を作ってやるよ」
私が願うみんなが幸せという世界を作ってくれると言ってくれた人に出会った。
「いっつも独りで抱え込んじゃうんだから、そこが君の悪いところだよ。分かったかい?」
私を心配してくれる大好きな先輩に出会った。
どれだけもがき抗い続けても起こってしまったことは変わらない
今、目の前にある幸せな毎日が例え仮初だとしても長く続けばいいと願った。
そして前に歩きだそうと思ったんだ…
でも…
それでも…
私はまた眼の前を真っ赤に染めた
「なんで…なんで…レンは、わた…しは…好きでこんな目を持っているわけじゃないのにっ!!ねぇ、なんで?ねぇ…レンを帰してよ
いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!」
5つの魔眼を持った独りぼっちの優しい少女と
世界を越える壮大な物語
はじめましょう
これは
私と貴方の物語
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