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プリキュア厨赤司



僕は赤司征十郎。
家柄や性格で、小さい頃から天才だったとか勘違いされやすいけど、小さい頃なんていたって普通の男の子だったと思う。

そう、日曜日の朝以外は。

僕がプリキュアに出会ったのは小学生の時だ。たまたま早く起きてしまって、リビングのテレビをつけた。映ったのは2人の女の子だった。
「あぁこれがプリキュアか」
というように何となくみていたのだが、30分後には何故かパソコンを起動して画像を大量保存していた。
人生ってつくづく不思議だと思うよ、本当にね。

それから僕のプリキュアのための、プリキュアに捧げる毎日が始まった。
グッズを片っ端から集め、変身玩具を買い、衣装も自分で資料を集めて自分で作った。
親に頼んで専用の部屋を作ってもらった。(内容はナイショで)
月曜は昨日のお陰で幸せ、火曜は妄想を膨らませ、水曜で妄想を具現化し、木曜は妄想に合う絵を探し、金曜に禁断症状が出始め、土曜は悶え苦しみ、日曜に天国へ旅立つ…そんな毎日が続いた。


いや、今もだけど。


ここだけの話、僕が洛山高校を選んだのは、僕の好きなキャラベスト3に入るほど大好きな日野あかねさんが、関西弁だったからなんだ。それを聞いてどうしても関西地方に行きたかった。
本当は本当は大阪に行きたかった。本当は大阪がよかったけど、生憎強豪校が無く、京都になった。
さらにここだけの話、僕が前髪を切ったのも、僕の大好きなりんちゃんさんの真似だ。
その時はりんちゃんさん大好きパロメータがMAXになっていて…まぁ、ね、ノリ…少しテンションが上がってたり、うん。

ことごとく赤髪が好きになる自分が怖い。
別に自分大好き☆というわけでもないのだが・・・。(k(i)s(e)でもあるまいし)


というわけでここまで自身のプリキュア人生をつらつらと綴って来たが、今僕はとある問題に突き当たっていた。
そう、今までの僕に足りないもの。それは…


話の合う友人。


今までは某掲示板に張り付いたりしていて寂しいとかは感じなかった。

※ただし部員の前で涼しい顔をして
「明日の練習試合は…」
などと話している時の脳内は大抵
「日曜日に試合なんかいれんなよふざけんな朝6時集合で東京とか新幹線とか意味不明お陰で僕は明日もトイレで1人スマホをいじらなくてはならないのかというかあかねさん可愛いみんな可愛い嫁に来い」
こんな感じだったが。

アニメを見るのは自由だし、変身玩具やフィギュアは取り寄せられるし。
一人でプリキュア部屋にいて癒されることが僕の全てだったし。

問題は映画だ。
僕は今まで、DVDが出るまでまっていた。さすがに映画館に足を向けるわけにはいかない、親にバレるわけにはもっといかない。
というわけで今まで涙をのんできたのだが。

ドキプリが
僕の心に
イグナイト

もう我慢できなかった。
でも1人でいくのは自分が許せない。
でも、でも僕のプリキュアへの愛はこんなもんじゃない。
僕の人生の半分はプリキュアでできていると自負している。
ドキプリをトイレで1人鑑賞した後、新幹線の中で悶絶する僕。
だからつい、口が滑ったのだ。
…どうやら僕は取り返しのつかない事をしてしまったらしい。

「クソっプリキュア映画…みたい…キュアソード可愛い…」



「せ、…征ちゃん…?」

おぅふ。
隣に玲央、聞かれてた、バレた、おぅふ。

誰か助けろください。



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