鈍感な君へ


「あの、さ…離して、く、苦しぃ」
「うわっご、ごめん」
気づいたら影山に体重かけてた。
多分ぼーっとしてたからだと思う。
「っはぁ…はぁ、げほっ」
俺よりちょっとデカい身長(ほんとにちょっとだぞ!)を縮こませてむせてる。…悪い事したかな…。
「ごめんごめん、ぼーっとしてた」
「う、うん大丈夫…僕もぼーっとしてたから」
ヘラッと笑う影山の目線は、さっきまで見てた天城センパイ。
ちょっとは俺もみてくれよ。
こんなに近づいてちょっかい出してるのに気づかないとか鈍感すぎだろ。
「俺の事どう思う」
「へ?…えっ、うんとえーっと…」
「…やっぱいいよ、ごめん」
鈍感くんは俺をちっとも見てくれない。
「どれくらいしたら」気づくのか、
「狩屋くーんっ!」
「ん?」
「一緒に帰りたいなっ、なんて、えへへ」
「マサキでいい…輝」
…なんだ、もう見てくれてたんだ。




君の家が逆方向な事、知ってるんだけどなぁ






戻る




「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -