誰よりも君のそばで
目が覚めた。
穏やかな春の日だった。
初めて会った。
白くて赤い彼に惹かれた。
触れられなかった。
誰にも見られずにこっそり泣いた。
彼は大人になった。
ずっとそばで見ていた。
結婚式を挙げた。
誰よりも近くで見ていた。
子供が産まれた。
白くて赤い子供だった。
彼は死んだ。
死んで初めて触れることができた。
彼は言った。
ずいぶんと待たせたな。
ボクはわかった。
「ボクは、死んでいたんだね。」
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