Novel
マサキおにいちゃんへ
ぼくのにっきちょう
○月○日
パパににっきちょうをかってもらった。カタカナがかけるようになったからうれしかったよ。
マサキおにいちゃんにみせたらにっきちょうはひとにみせちゃダメっていわれたよ。
きょうからまいにちかきたい。
○月×日
きょうもママはむかえにきてくれなかったからマサキおにいちゃんがきてくれたよ。
マサキはカタカナだからかけるけどぼくのなまえはまだむずかしくてかけないよ。
もっとおべんきょうしてパパのおてつだいしたいな。ぼくもせんせいになりたいな。
○月▽日
マサキおにいちゃんにパパににてるねっていわれたよ。
かみのけのいろとかおめめとかにてるんだって。ぼくのパパはぼくよりずっとかっこいいけどマサキおにいちゃんはかわいいっていうんだよ。なんでだろー
○月□日
にちようびだけどママはおうちにいないよ。パパとマサキおにいちゃんがサッカーしてくれたよ。たのしかった。
○月☆日
マサキおにいちゃんはすきなひといないのってきいたらいるって!!!!!
どんなひとかたのしみ。ぼくはまだいないけどかずくんはあみちゃんがすきなんだって。あみちゃんはちょっとこわいからぼくはすきじゃないよ。
○月◇日
ときどきぼくをみてマサキおにいちゃんがすごくさみしそうなかおするよ。
パパににてきたねってよくいうよ。ほんとかなー?ぼくはにてないとおもう。
▽月△日
さいきんマサキお兄ちゃんがおうちにこないよ。さみしいよ。あしたおたんじょう日だからおてがみかく。
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マサキお兄ちゃんへ
いつもサッカーしてくれてありがとう。ちょっとだけどかん字かけるようになったよ。
さいきん会えなくてさみしいよ。おしごといそがしいの?がんばって。
またサッカーしてね。リフティングできるようになったよ。こんど見てね。
おたん生日おめでとう。大すき。
かげ山
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