Novel
バカだから言えない二文字
「倉間、付き合え」
…はい?
「明日の朝10時きっかりに駅前な」
「りょーかーい」
なんだそっちの付き合えか。俺はおもわずため息をついた。
俺、倉間典人は1年前から南沢さんに片思いしている。
片思いというと女々しくていやだが、本当に片思いだ。
さっきのように少し会話するだけでも爆発しそうで、抑えるのに必死。そして相手は究極の鈍感。
「今日もダメだった」
ひとしきり心の中で暴れると、時間にうるさい南沢さんのために、1時間も早く布団にもぐった。
「はい、2分遅刻。罰としてジュース買ってきて」
この日に限って家の鍵を落とすとは…最悪、南沢さんに怒られた。
「んーいこ」
俺の買ってきたなんとかミルクティーってやつを嬉しそうに飲みながら、俺たちの買い物はスタート。ここまでは一応順調ということにしておこう…
「南沢さん、まだ買うんすか」
「まだまだ半分だろーあと2時間頑張れ」
こういう荷物持ちになるとき、せめてあと5cm背が高かったらなぁと本当に思う。
だって、前、見えん。
「2時間とかありえないっすよ…30分に短縮希望」
「うっせ遅刻してきたくせに」
「2分だ・けっ!!」
プライドが高くて、誰よりもサッカーが好きで、甘党で、時間にうるさくて、わがままな南沢さん。
「…もし俺があんたのこと好きっつったら」
「んー?嫌いじゃないからいーよ」
へ?
「うーそ、ちょっとからかっただけ」
「え、ちょっ南沢さん!?」
「次あの店だからこれよろしく」
「うぇっむむむ無理ですってば!!重い!!」
服を買うというのは口実だったら
「顔真っ赤だった……………バカみ沢」
服を買うというのが口実だったら
「なんだよあいつ、急に……バカ倉間」
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7777というとてもいい感じ(?)なキリ番を踏んでくださった匿名様へ捧げます
倉南で甘々といったリクエストだったんですが、どこら辺が甘いのか自分でもわかりません…むしろこれは南倉では((
返品、書き直し受け付けてます
リクエストありがとうございました。またのおこしをお待ちしております。
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