君ニ捧グ-2 (ページ1/15)
「名無子、名無子! コレ、かわいくない?!」
「あ、かわいー!」
任務先の街で、かわいらしい雑貨屋さんの店内を今回一緒にチームを組んでいる女友達とキャイキャイ言いながら見ていた。
陶器やガラスの食器たち、キッチングッズにステーショナリー、ちょっとしたアクセサリー。
様々な品が店の中を賑わせている。
そんな中に、
コレ……。
私の目を引くモノがあった。
金属の輪に、羽の形をしたシルバーのチャームが一つ付いているシンプルなデザインのキーリング。
なんとなく気になって手に取ると、お店の人が、
「それね、人気なんですよ。そのリングに付いてる羽が天使の羽をモチーフにしてて、持ってると幸せになれると言われてるんです」
「そうなんですかー」
幸せになれる……か。
いいかも。
「コレ、ください」
私は迷わず、手にした天使の羽のキーリングをお店の人に渡した。
「袋はいいです。あ、値段も取っちゃってください」
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