reach for you-2 (ページ15/16)
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ずっと気づけないでいた二人の、私に差し出された手に、私の胸が温かくなる。
この二人だけじゃない。
そのあとも、ナルトやキバやいろんな友達が、昨日のことを心配して来てくれて、私とシカマルの周りにはちょっとした人だかりができた。

今なら見える、私にも。
みんなの私に向けられた優しい手が。
かけがえのない手。
でも、その中でも一番大事だと思う手は。

私はチラッとシカマルを盗み見た。
それに気づいてシカマルも視線を寄こす。

『続きはまた今度な』

いつか、その続きをするときには、今度はしっかり自分の気持ちを伝えられるようにしておかなきゃと思う。
眼を開けて、ちゃんと見ているあなたのことを。
ちゃんと見えてるあなたの手を。
今、私は何よりも大事に感じてるって。
シカマルにはそんな私の気持ちなんか簡単に見透かせるのかもしれない。
なんでもお見通しって雰囲気で、シカマルはフワッと穏やかに、私に破顔してみせた。




end.
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