reach for you-2 (ページ14/16)
見れば、イノとサクラがだいぶ近くまで来ていて、あと少しで私たちの目の前だ。
「ったくー。なんだよ、一体?」
シカマルが不機嫌そうに声をかけると、
「ちょっと、もう、大丈夫なの? 昨日、任務で死にそうになったって聞いて」
イノが答えながら、私たちの前に座った。
サクラもそのとなりに腰を下ろし、不安げな目で私を見る。
「心配したんだから」
「そうよ。詳しく話聞かせなさいよね」
「ギャーギャーうっせぇなぁ。俺たちは大丈夫だよ」
シカマルが迷惑そうに言うと、イノがピシャリと言いこめた。
「アンタには聞いてないわよ! 私らは名無子の心配してんの!」
「……」
サクラと私がそのやりとりにプッと吹き出した。
あぁ、イノ、サクラ。
二人とも私たちのことを心配して駆けつけてくれたんだ――。
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