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気配を断った私たちは、うまい具合に敵の男の後ろに回り込んだ。
男にはまったく気づかれていないようで安心する。

これでイケる。

私の隣でシカマルは、両手を組むと静かに自分の影を伸ばし始めた。
影はスルスルスルと音もなく敵の背後に忍び寄る。
それを見ながら私は、

だったら、シカマルの影がアイツを捕まえる瞬間に飛び出して攻め込もう。

と、飛び出すタイミングを計り始めた。

5……4……3…。

シカマルの影が敵との距離を縮めていく。

あと少し…2……。
1ッ…!!

バッと隠れていた木から飛び出して、敵に向かい地を蹴った。
その私の後ろ姿に、

「名無子! ダメだ、戻れ!!」

何かに気づいたらしいシカマルの声が届いた。



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