reach for you-1 (ページ2/12)
でも今日は違った。
シカマルは私にしっかり用があるみたいだ。
いつもならシカマルはこんな風に私に質問してこないもの。
そう思って、私は目を開け、聞いてみた。
案の定、シカマルが私に用件を切り出してくる。
「任務、だってよ」
あぁ、任務か。
「俺とお前と先輩のスリーマンセルで明日出発の予定。砂の里で放火を繰り返してた奴らが我愛羅たちの追っ手を逃れて、今、木の葉の里へ向かってるんだと。それを捕まえてくれってさ」
「わかった」
私は内容を飲み込んで、また元のように目を閉じた。
そばではまだシカマルが座ったまま、立つ気配を見せない。
任務のことなら、もうわかったよ?
頭の中でそう問いかけた時、シカマルの気怠い声がした。
「なぁー」
「ん?」
私は眼を閉じたままで答える。
「お前、いっつもここで何してんの?」
「……」
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