EMERGENCE-2 (ページ13/14)
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って、ゆーことは……。
私はこれからもずっとシカマルの額当てを付けていられるワケで。

そのことに気づいた私は、自分がいつでもシカマルに守ってもらえるような幸福感に包まれて、夕焼けに染まるシカマルを見あげた。

「おっ」

何かに気づいたシカマルのその目線を追ってわたしもそちらに目をやると

「あー、きれいな蝶」

二匹の青い蝶が仲良く追いかけあいながら、道端の花の上を飛んでいた。

「へぇー、二匹になった」

シカマルの顔がちょっと笑った気がして

「どうかした?」

と尋ねると

「なんでもねぇよ」

嬉しそうにはぐらかされた。

「……?」

首を傾げてもう一度蝶を見ていた私に、すでに道を歩き始めたシカマルが振り向いて、帰んぞーっと声をかけてきた。
あわててシカマルの背中を追いかける。
後ろでは二匹の蝶の青い羽ばたきが、夕日に照らされキラキラと仲睦まじく瞬き続けていた。





end.
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