EMERGENCE-2 (ページ12/14)
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今日の任務で美しいまでにアート化された泥の傑作。
そう、シカマルの額当て――。

うぎゃあぁぁぁーー!!

今、冷静に左腕を見やれば、それは驚くほどの汚れっぷりだった。

なんて…なんて言ったもんか、こりゃ。
いや、待て、私。
大丈夫だ、きっと大丈夫。
愛があれば……愛だ、愛。
今、必要なのは愛だから、きっと、絶対だいじょうぶ!
ここに愛はある!!

私はシカマルの腕から抜け出ると、勇気を持って宣言した。

「すんません、シカマルさん!! 額当て汚しちまいましたあぁぁ!!」
「あ゛あ゛?! きさま、俺の額当てをぉぉぉ! 汚すなっつっただろぉがぁーー!!」

いやあぁぁ!
もうシカマルさま、めっちゃめっちゃ怒ってるんですけどぉーー!!
愛ーー!!
愛はどこだあぁぁ?!

私は必死に謝った。

「すんませんっ、すんません!! ちゃんと洗ってお返しをっっ!!」
「いらねぇよ、そんな汚ぇ額当て」
「えぇ?! そ…そんなことおっしゃらず……」
「そんなの、お前にくれてやる。代わりに……。」

シカマルは自分の左腕を指さして

「名無子の額当ては俺がもらっとく」

ま、そーゆーことで、と言ってシカマルは満足そうに空に大きく伸びをした。



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