EMERGENCE-2 (ページ2/14)
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呼吸、心拍、正常。
神経、骨にも異常なし。
でも筋繊維が随分やられてる。
内臓は……。

洞窟を後にした私は近くの草むらにテンテンさんを横たえ、その怪我の具合を調べていた。

腸管からの出血がひどいな。
まずはここから治療しないと……。

腹部に手を当てチャクラを流し込む。

これが止血出来たら、切断された筋繊維を再生して……。

私は頭の中で治療手順を考えながら、手に集めるチャクラ量を増やしていった。

ゆっくりやってる時間はない。
この調子だとまた、いつ誰が怪我するかわからない。
その時に私の対応が遅れるなんて許されないんだから。
みんなの命守るんだから。

出来る限りのチャクラをテンテンさんの腹部へ注ぎ込んでいたとき

「ずいぶん簡単に背中が取れるんだねぇ」

すぐ後ろから知らない女の声がした。

「――ッ!!」

振り向こうとした瞬間、私の体がその女の腕で一払いに吹っ飛ばされる。
近くの木の幹に背中から叩き付けられた。

っつぅーー……。

ヨロヨロと立ち上がった私に女の声が届いた。



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