意外と賢さ-3 (ページ2/11)
 bookmark?


「だっから!! 昨日のアイツは旦那じゃねぇーっての!!」
「えっ?!」

名無子の答えに仲間が絶句した。
続けて出てきた言葉は、

「じゃあ総長、未婚でその子を?!」
「はっ?!」

未婚でだと?!
アホかッ!!
私は子供を産んじゃいないんだ!!

そう怒鳴ろうとした。
が、その時には既に遅かった。
背後の連中が次々にざわめきだしている。

「っつぅーか、やっぱ総長、マジすげぇっす!!」
「ホント、ガチで尊敬ッスよ!!」
「結婚もしてねぇー相手と子供作って産んじまうなんてね!!」

……え?

「さすがヤルときゃヤル総長!!」
「あ、いや、だから、それはッ……」

盛り上がる仲間連中に、誤解だ!! と言おうとしたところで、なんとも絶妙なタイミングで一人が声を張り上げた。

「来ました!! 砂の奴らが来ました!!」

名無子が弁明する間もなく、まわりの仲間どもは一気に意識を遠く現れた宿敵へ向けてしまっていた。






(ページ2/11)
-2-
|
 back
select page/11

「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -