続きの仕方 (ページ7/11)
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「降参。カカシのそういう強引さ、すごくときめくのよ、私」

俺は名無子の手を握りながら訊ねる。

「強引なほうが好きなんだ、名無子は?」
「ちょっとだけね。カカシは普段優しいから強引なところ見るとドキッとするの」
「ねぇ、このまま押し倒してもいい?」
「バカ。今日は陶芸やりに来たんでしょ? まずはそれからよ」
「わかった」

素直に頷けたのはきっと名無子が俺との付き合いを肯定してくれたからだろう。
今すぐにでも襲ってしまいたい気持ちは当然なくなってなどいないが、それでもこれから二人に恋人としての未来が広がったということが俺の中の焦るような本能をうまく静めていってくれた。
俺は名無子の後ろから椅子を持って立ち上がり、自分が使っていたろくろの前に座りなおして名無子に笑いかける。

「ま、作品がまったく無いっていうのも怪しいしね」

この作業所を貸してくれた先生の手前も何か作品を作り上げておかないとならないのは確かだ。

「じゃ、陶芸の続きしよっか」
「よろしく、カカシせんせッ」

俺の横で名無子がからかうような瞳で笑った。





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