続きの仕方 (ページ2/11)
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「名無子〜?」

振り向くと、名無子が乾燥用の板棚に置かれた作品達を眺めたまま声だけ返してくる。

「ん〜、今行くわぁ〜」

俺は作業台に戻ってバックパックを覗きこみ、今度はまえかけを引っ張り出す。

「ほら、始めるよ? はい、エプロン」
「ありがと」

ようやくこちらに来た名無子が俺の差し出したピンクのエプロンを受けとり、頭からかぶった。
その隣で俺もお揃いの紺色のエプロンを身につける。
背中を通した腰ひもをお腹の所できゅっと結ぶと名無子が口に手を当て、クスクス笑った。

「やぁだ、カカシのエプロン姿って、なんか変〜」
「変てね……余計なお世話」

憮然とした顔で俺も名無子に悪態の一つでもついてやろうと目を向ける。
でも。

「――」

ピンクのエプロンをつけた名無子はいつも見ている忍服姿とはすっかり様変わりして、まるで新妻のような体裁で俺の前に立っている。
ウェストを締める腰ひもはその体の細さを際立たせると同時に胸を強調し、エプロンの下に隠れているというのにその豊かさを彷彿とさせた。



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