EMERGENCE-1 (ページ5/12)
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「任務だ」

あぁ、私の一番聞きたくなかったその言葉が火影様の口から発射された。

やっぱりな。
やっぱりだ。
それしかないもんなぁ、呼ばれるワケなんて。

若干焦点の合わなくなってる私の顔を覗き込んで、火影様が任務の詳細を話し始めた。

「ネジ、リー、テンテンと一緒に任務に行ってもらう。医療忍者のお前が行かなきゃいけないってことは……どういうことか、わかるだろ?」
「はぁ……。怪我人が出る可能性が高い、と……」

綱手様が頷いた。

「そうだ。戦いが熾烈になるかもしれないということだ。で、肝心の任務の内容だが。最近、里の民家が二軒襲われたのは知ってるな?」
「はい。家の住人が全て殺され、金品を盗まれた事件ですよね?」
「あぁ。その犯人らしきグループが見つかったと諜報から知らせが入った。今回の任務ではその犯人達を捕まえてもらう。好戦的な連中だろうから、くれぐれも油断するなよ」

なんですか、そりゃ。
えらい立派な任務じゃナイっすか。
そりゃあさ、ネジさん、リーさん、テンテンさんと草むしりするわけはなかろうよ。
でもさぁー。
そんな任務に弱っちい私が加わっちゃったらさ、足引っ張るだけじゃないすか……?
私みたいなヘナチョコは病院で医療従事してるほうがいいんじゃないすか?
そのほうが世のため人のためですぜ?

青ざめていく一方の私に向かって綱手様が話をまとめた。

「隊の指揮はネジがとる。ネジの指示に従ってくれ。では頼んだぞ」





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