嫌のち好き? (ページ7/10)
首筋に手をやってシカマルが悔しそうに続ける。
「こんな告白までさせやがって」
「な……ちょ、ちょっと、待ってよ?」
頭の中はぐちゃぐちゃで、それを私はなけなしの知能で懸命に整理していく。
告白って、私のチョコが欲しいって……それって、シカマルが私を好きってこと?
今日、私の後ついてきたっていうのもカカシ先生にチョコ貰ってもらえずヘコむであろう私を心配してってこと?
え、シカマルが?
口を開けては何も言えず閉ざし、それを何度か繰り返すうち、シカマルがチラリと私に視線を寄こした。
「ったく、なんて顔してんだよ。驚きすぎだ」
「そ、そりゃ、驚くでしょ……! だってシカマル、いつも私の思ってることズケズケ当てちゃって、なんか弱点狙い撃ちみたいなことばーっかするから……そんなふうに思ってるなんて」
「思いもよらねぇ?」
コクンと頷く私から視線をはずし、シカマルが不機嫌そうな顔で呟く。
「けど、そんだけ思ってること見抜けるのはなんでか考えてみろよ」
「私が単細胞だからなんでしょ」
「だから、そんだけじゃねぇーだろ」
シカマルが吐き捨てるように言ってから、すごく小さな声でつけたした。
「それだけお前をよく見てるってことだろーが」
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